人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ

2008年03月09日

驟雨 吉行 淳之介

第31回芥川賞受賞作です。
「この町では、女の言葉の裏に隠されている心について、考えをめぐらさなくてはならぬ煩わしさがな」く「遊戯の段階からはみ出しそうな女性関係には、巻き込まれまいと堅く心に鎧を着けていた」はずなのに、「それまで道子が娼婦であることが彼の精神の衛生を保たせていた」のに、彼女を愛してしまう英夫の物語です。
緻密な心理描写が凝縮された短編です。





posted by クロルデン at 18:41 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月07日

技巧的生活  吉行 淳之介

技巧的生活
技巧を尽くして生きる夜の女たちの生態が、悲しいはずなのに乾いたタッチで描かれています。

ウェットな関係よりドライなそれのほうが或る意味で気楽なのかもしれませんが、反面寂しいかもしれないと複雑な気分になりました。

極めて現代的な小説です。




ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 01:01 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月05日

夜の噂 吉行 淳之介

夜の噂
ミーハー気分で村上春樹を読み、はまり、カフカ、フィッツジェラルド、安部公房と、村上春樹の言及している作家の作品を読みあさった。これがどれもそこそこおもしろい。

ということで、その一環として、吉行淳之介に到着。

この作品「夜の噂」は、私が想像していた不条理もの(上に挙げた作家のような小説)とはちょっと違っていた。
ストーリー、場面設定、人物設定は比較的まとも。

車のセールスマンが、幾人もの女性を利用して、製薬該会社の重役に車を売り付ける。
途中で利用しているのか利用されているのかという疑問も浮かんだり。

それだけ聞くと、現代ハードボイルド小説みたい。

しかし読み進むにつれて、その実に現実的な世界に思えているものが、ちらりちらりと、どこか裏のある、不条理な世界に見えてくる。
主人公が、主人公以外の世界という「ぬえ」のような怪物と退治しているような恐ろしさといえばいいだろうか。つくりものであることが前提の無気味な演劇舞台をみているようなといえばいいだろうか。

古さを感じさせないスリリングな展開。

上述したような作家の不条理ものが、大抵今読んでも十分楽しめるのは、その不条理であるが故の普遍性を獲得しているからではないだろうか。




ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 13:01 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

私の文学放浪・湿った空乾いた空・沈む都・わが文学生活 吉行 淳之介

私の文学放浪
自分が購入したのはこの新潮社版の全集。その中ではこの旅行記というかエッセイになっている第8巻がいいと思う。宮城まり子との交流を描いた作品も含まれており、男女の心の動きをさりげなくしかし心を捉えて描いている。
小説も非常に面白いと思うが、吉行氏はやはりエッセイストとしての方が、個人的には好きかも。
この巻の解説は沢木耕太郎氏。





ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 12:59 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月04日

日日すれすれ 吉行 淳之介

日日すれすれ
エッセイ集です。
豪遊し放題で好き勝手な人生を
生きていたのはみえみえです。

このエッセイに吉行の鋭い視点が数々あります。
八卦(はっけがえり)クロマティー症候群
う〜ん・・鋭いけど可笑しい。
で・・この中に登場する人物は、ほとんど
現在も一線で活躍中です。
ということは、彼は先を読むするどい目も持っていたのかもしれない・・・





ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 17:53 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

快楽の秘薬―ストレス解消のために 吉行 淳之介

快楽の秘薬
ストレス解消のために
頭は使わない





ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 17:51 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

やわらかい話―吉行淳之介対談集

やわらかい話
冒頭の、吉行淳之介×金子光晴という納得するような意外なような組合せに思わず衝動買い。
老境に入った2人の色っぽい話というのも、なんとなく食欲がなくなる感じだけど、やっぱり読まずにはいられない。
そのほか、「太陽がいっぱい」の同姓同士の愛について語る淀川長治や、一人称が「かおり」の時代の桃井かおり、寺山修司、山口瞳など。
「対談の名手」吉行淳之介が、昭和を代表するメンツとまさに「やわらかい」話をした貴重な一冊。







posted by クロルデン at 17:50 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月03日

子供の領分 吉行 淳之介

子供の領分
古本屋で見かけて購入。
以前読んだのは大人の視点での作品だったが、これは子供から青年にかけての男性の視点。
友達との力関係、身近にいても話すきっかけがない女性、この手の思い出は男性独特のものなのか。
隣のミヨちゃん的な女の子との思い出を持つ男性は多いと思うが、肝心の「ミヨちゃん」はどんな風な思い出があるのだろう。
ひょっとすると自分との思い出はは微塵も残っていなかったり、あるいはもっと軽いのではないか。
だけどちっちゃいから自分のことサッチャンと言うサチコさんは、すぐに僕のことは忘れてしまっただろうけど、引越す前にも寂しさなど感じていなかったのではないか。
あの切なく胸が締め付けられる感慨は、男性の勝手な妄想から来ているのかも。





ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 12:19 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

不作法紳士―男と女のおもてうら 吉行 淳之介

不作法紳士
戦後廃止寸前の赤線に通い詰めていた頃の痛快エピソードが満載。今の小中の性教育テキストより数十倍タメになるハズの(?)、有り難ーいエッセイ集。この本以外にも、吉行さんの書いたエッセイはどれも面白いです。あんまり読みすぎて耳年増にならぬよう要注意!?





ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 12:14 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月02日

鞄の中身 吉行 淳之介

鞄の中身
僕にとって、読書といえば、まず吉行淳之介。クールで軽くて真面目すぎなくて、でも押さえるところはキチンと押さえてる。
これは僕が特に好きな、吉行の短編集の一つ。けどなぜか絶版になってしまった。もう持ってるからいいんだけど、ファンとしてはちょっとさびしい。

「百メートルの樹木」や「手品師」、「ミスターベンソン」が特に好きですね。吉行の含羞さ、やや複雑な感受性がよく表れてると思います。

表題にもなった「鞄の中身」で、「夢の話である」と断ってから話を進めるところには、違和感を覚える読者も多いのではないでしょうか。けど吉行は、夢の話は「夢」とハッキリ断って書く傾向にあって、つまりその事自体に彼の性質がにじみ出ていますね。






ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 13:43 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

変った種族研究 吉行 淳之介

変った種族研究
吉行淳之介が酒場でインタビュー。

三保敬太郎と浜口庫之助と長沢節が出てくる





ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 13:40 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夕暮まで 吉行 淳之介

夕暮まで
文庫の裏に載ってるレビューを見ると、官能小説としか思えないんだけど、いやいやれっきとした芥川賞作家による純文学作品です。
吉行作品は、芥川賞作家の中では大江健三郎、河野多恵子と並んで性描写が多いと思う。

いかにも吉行って感じの小品。すぐ読めるので、吉行淳之介に興味ある人はまずこれから読んでみては?





ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 13:35 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月01日

砂の上の植物群 吉行 淳之介

砂の上の植物群
 SMの描写はうまいのか下手なのかよくわからなかったが、主人公一郎は「姉をひどい目に合わせてほしい」と少女に依頼されて、実際姉を誘惑し、縛り上げ、それを妹に見せ付けるわけだが、それにあまり心痛めていないところがクールだ。単にサディストとはそんなものかもしれないが、女性からいろいろ手ひどい目に遭わされた後で本書を読むと妙にすっとする。

 基本的な骨子はサガンの「悲しみよこんにちは」のパターンなのだけど、それの変態情欲バージョンといったところだろうか。

 あと、作者が実父の吉行エイスケ氏をどのように評価畏怖していたかということがわかって興味深い。





ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 10:26 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

失敗を恐れないのが若さの特権である―愛・結婚・人生 言葉の花束 吉行 淳之介, 宮城 まり子

失敗を恐れないのが若さの特権である
「失敗」関係の本は1066冊もアマゾンにある。
吉行の書いたものの抜粋でこういうタイトルになるか、宮城さんて人はそういう読み方をしてたのかなどと頭の中がぐるぐるしてしまった。

冒頭。
「人間の才能というものは、その人自身も知らないで眠っている場合がある。眠ったままで一生が終わる場合もあり、偶然のキッカケでそれが自覚され、みごとに開花することもある」『青春放浪記』

最後。
「葬式のとき、遺族はともかくとして、他人が泣くのは私の最も嫌うところである。過剰な感情をむき出しにすることは、不躾けであり失礼なことでもあると考えていた」『吉行淳之介 人間教室』

うーん・・・





posted by クロルデン at 10:24 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

贋食物誌 吉行 淳之介

贋食物誌
吉行淳之介は生前、短編小説、対談の名手とよばれていたが、エッセイの名手でもあった。
タイトルから分かるように食べ物に関する文章が多いが、身辺雑記、作家、マンガ家など、友人との交遊録もあり、話題が豊富でとても読みやすい。
この本をはじめて読んだのは多分中学2生の頃だったと思う。学校の国語の教科書に、この本に掲載されているエッセイの一部が掲載されていたことを覚えている。教科書はたしか三省堂、抜粋されていたのは「ピーナッツ」という一文だった。
(この本を読む少し前に、角川文庫版『軽薄のすすめ』を読んで、吉行淳之介の存在を知った)
今読むと、エッセイが夕刊紙に連載された当時の世相や流行(石油ショック、イレブンPM、ユリ・ゲラー、ブルース・リーなど)も盛り込まれており、非常に興味深い。吉行淳之介にとっても、40代最後の仕事として印象深かったようだ。
読んでいくうちに意外な事実が発見できる点も興味深い。例えば、鮭の卵のことをイクラというが、これはロシア語だということを今回再読して知った。
なお、このエッセイは現在も発行されている某夕刊紙に100回連続して連載されたものを一冊にまとめたものである。吉行淳之介だけでなく、当時の中堅・流行作家が健筆を競っている。他の顔ぶれを見ても、山口瞳、五木寛之、筒井康隆など、現在から見ると大変豪華なメンバーで、同紙の名物企画だったようだ。(挿絵は一貫して山藤章二で、これまたスゴイの一言)
ある一定以上の年代の人にしか、もはや通じなくなっているかもしれないが、昨今の昭和ブームの中、
このエッセイ企画は再評価されてもいいように思う。当時の日本のサラリーマン、労働者諸君は帰宅途中の電車の中や駅のホームで、なんと幸せな時間を過ごしていたことか!




ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 10:21 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「暗室」のなかの吉行淳之介―通う男と待つ女が織り成す極上の人生機微と二人の真実 大塚 英子

「暗室」のなかの吉行淳之介
あちゃ〜吉行淳之介を知る人が書いた本なんだろうな〜と思って興味を持って図書館から借りて読んだら、愛人の暴露本ではないですか・・・
一気に読んでしまいましたが、複雑な気分でした。




posted by クロルデン at 10:19 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

軽薄のすすめ 吉行 淳之介

軽薄のすすめ
タイトルに惹かれて読んでみたのですが
飄々とした雰囲気が心地良い本。
吉行さんは、お洒落で粋で
ダンディな方というイメージです。

「車の危機一髪」という章で
牧野信一氏の表現だそうですが
「キャッと叫んでロクロ首」
どうにも私の頭ん中に残ってしまった言葉です。





ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 10:16 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

恐怖対談 吉行 淳之介

恐怖対談
半村良、渡辺淳一、長部日出雄、立原正秋、淀川長治、北杜夫、筒井康隆、殿山泰司、山口瞳、今東光

筒井とはえんえんと夢の話し。
立原とは喧嘩の話し。
吉行「喧嘩上手というのは、ハヤイことだといいますね」
立原「間合いですね、町でヤクザにからまれるのと違って、彼らが三人一緒にかかってくることはまずない。一対一でやるわけですけれど、ひとりやっつけちゃうと、あとの二人は大体帰ります」
旧制中学の話し。大学では負けたことがあるらしい。




ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 10:14 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月29日

星と月は天の穴 吉行 淳之介

星と月は天の穴
なんて陰気な中年男性の陰鬱なのか、
と感じて10代の頃読んでいたら時代的な男女の色恋の沙汰としてのものを精緻に描いているにすぎない一冊としか思わなかっただろうと思う。

星と月という上方に位置している無時間的で広大無辺の永遠の精神的愛の情念は、広大な宇宙の中にある深い淵とつながっている。

同時に情景描写と性の描写が克明でいて鮮明な美しさを伴い、心象風景が美しく立ち現れる一冊。
ブランコがゆらゆらと神経質に、時に穏やかで優しい<より精神的なもの>を主人公に抱かせるとこがとても対比的で人間的に感じられる。

圧巻だったのは主人公の
描く小説と共に重層的に物語の内面的世界の感情のうねりが描かれているところだと思う。

春、何か物足りない、あるいは男と女の当時と今現在の関係について深く人間をみようとする人におすすめの一冊。




ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 12:06 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

悪友のすすめ 吉行 淳之介

悪友のすすめ
作家さんは変わった人が多いと聞くが、その通りだったと思えてしまう。
堅過ぎず軟らかすぎない友人=悪友と言うより、奇妙な友人=悪友に思えた。




ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 12:03 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

原色の街・驟雨 吉行 淳之介

原色の街・驟雨
吉行文学の初期作品集。
心情変化の描写では谷崎さん・川端さんと並ぶ巧さ。性を通じて生を追究する吉行文学。
表題作は勿論、処女作である「薔薇販売人」も見事です。




ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 12:02 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

すれすれ 吉行 淳之介

すれすれ
色事師としての父の生き方に疑問を持ちながらも
同じ生き方をする男の物語。
なんとも言えぬ吉行ワールドでした。




ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 12:01 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

暗室 吉行 淳之介

暗室
この人の性描写は不思議だ。

生々しくあるのに、ひんやり冷たい感じがする。

清潔な性器を見せられている様だ。

しかし、読み進めるたびにそのひんやりした沼にはまり込んでゆくのを感じる。

心地よく、体の中が火照る。




ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 11:59 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

娼婦の部屋・不意の出来事 吉行 淳之介

娼婦の部屋・不意の出来事
私にとっての吉行淳之介ベストな一冊。

吉行淳之介の話は
目の前で結構大変なことが起きていても
登場人物がじたばたしないところが好きです。

特にこの本には娼婦だけでなく
男娼が出てくる作品もあったり
隣の部屋でイイコトしてるかと思ったら
子供が鞠をついた〜なんてブラックジョークもあったり
子供の陰湿さが的確に描かれてる作品もあったり
短編集としてのバランスがとてもいいと思います。

つい旅先で買ってしまうことが多いので
何冊か持ってます。



ラベル:吉行 淳之介
posted by クロルデン at 11:56 | TrackBack(0) | 吉行淳之介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。