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2010年04月01日

英雄の書 下 宮部 みゆき

「あれ」が獄を破った。戦いが始まる。
邪悪は、何と巧みに人の心に付け入るのだろうか。

上巻は導入部分だけで終わっているような印象でしたが
全部読むとまた違う印象。

ファンタジー気分じゃないなと思ってしばらく投げてたんですが
読み始めたらさすが宮部さん
ぐんぐん惹きつけられて一晩で読んでしまいました

上巻はかなりわくわくして先が気になって仕方なくて
ノンストップで下巻を手に取ったのですがちょっと残念な気もしました
全く違うことを想像しながら読んでいたので
びっくりさせられたけれど、感動するとか泣けるとか
感情を揺さぶられる箇所がなかったです

女の子が主人公ということで、すぐに怒ったり癇癪を起こしたり
共感できずイライラとしてしまうシーンもちょこちょこと。
今時の子ってそんな感じじゃないと思うけどな、と
冷めた眼で見てしまったり。

重く暗い雰囲気が全体的に漂っているのでちょっと疲れました

個人的にはファンタジーなら
ブレイブストーリーのほうが葛藤や喜び悲しみが沢山描かれていて面白かったです
映画は子供向けにしたためか、大事なところが全部飛ばされていて
物語の重厚な部分がなくなって最低だったけれど。

私たちの闇と光を、圧倒的なイマジネーションで描き出す、
宮部ワールドの最高峰!

「そこには善きもの、正しきものもある。負の力に拮抗しようとす
る正の力が。ならば、闇雲に闇を恐れてはいけない。闇の中から光
を見出すのだ」

<英雄>は兄・大樹を「器」として、刻々と力を取り戻しつつある。
“狼”と呼ばれる者たちとともに、<英雄>の追跡を続ける友理子。
なぜ兄は<英雄>に囚われてしまったのか。<英雄>が解き放たれ
ると、何が起こるのか? 憎悪と恐怖の支配する世界で、友理子は
おどろくべき真実を知る。物語はいま――圧巻の最終章へ!







ラベル:宮部 みゆき
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2010年03月31日

英雄の書 上 宮部 みゆき

宮部みゆきのファンタジーは、
今まで大人も子供も読めるモノが多かったけど、
上下巻を通して読んだ感じでは、
今回の作品においては、著者の目線は子供のような気がするな。

ファンタジーと言うベールで包んでいるけれど、
内容は兄がクラスメートをナイフで切りつけ、逃亡。
あとに残った妹や両親・・・と、結構ハードな内容。

上巻は、犯罪の加害者、言わば一つの事件(罪)を内側から捉え、
下巻は、外側(社会)から見た事件(罪)の重さを描き、
それらが複雑にストーリーの鍵となるサークルともリンクしていくのは、
なかなか良かったです。


光あるところに影がある・・・。
でも英雄というもっとも尊い物語の表と裏、、光と影、

物事の本質が掴み難い現代だからこそ、
外からも中からも捉える目が必要なんだと教えてくれる一冊。

ただ難点を言えば、必要以上に上巻で話を膨らませ過ぎた感があり、
下巻の後半部がやや強引にまとめすぎた気がする。





英雄の書 上


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2009年04月30日

名もなき毒 宮部 みゆき

宮部みゆきさんは結構好きな作家さんで、模倣犯、クロスファイア、今夜は眠れないなど結構読んでいるのですが、これはその中でも輪郭がしっかりした作品だな、という印象を受けました。

宮部みゆきさんといえば、時代劇やファンタジー系の作品を書かれるとともに、現代社会の抱える闇についてのいわゆる社会派的な作品も書かれています。

火車、模倣犯、楽園などですね。

その中でも「名もなき毒」はまた一段と優れた作品であると断言します。

宮部さんに特徴的なストーリーテリングに物語に引き込まれつつ、現代社会に生きる私たちに作者は問いかけをします。

タイトルの「名もなき毒」が何を指しているのか?

その意味を知ったとき、否が応にも自分自身が毒に犯されていないだろうか、と考えずにはいられません。

勿論、小説としての面白さを十分に持ちつつ、重くなりがちな社会的テーマを軽妙な登場人物のセリフでさらっと伝える。

その2重構造がこの本を傑作にしています。

地元ではむくれてイジイジすることを毒れるって言うんですが、今更ながらにちゃんと意味が分かったような気がします。

原田さんの場合は元々毒を貯めやすい性格だったんだろうけど、少年の場合は環境の重さに耐え切れなくなって、歪んでしまった故の事だったと思います。
そう思うと、誰でもそういう風になりうる可能性があるし、亡くなった探偵さん(名前忘れました)が言った、原田さんが素直な普通の人というのは納得できる気がしました。

それにしても、一人の心の中で生まれた毒なのに、なんと殺傷力の強い事か。
私も怒りっぽいタイプですが、あんまり外へ出すのは控えようと思います。


名もなき毒

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2009年03月15日

あやし 宮部 みゆき

お江戸短編集。
宮部みゆきの時代物はミステリーというより、不思議な何かを扱うことが多い印象がありましたが、今回は人の怖さを、一話ごと筆致を変え趣向を変えて描いています。
ホラー文庫というカテゴリには、少し違和感がありますが。

全ての話がまったく被らないがために、一冊をまとめて評すると、読んでよかったとしか言えません。
宮部みゆきのすごいところは、読後感さわやかにもできるのに、もやもやと腹の底にうずくまるような消化不良的な作品も書けてしまうところ。この本にはもやもやからすっきりまでいろいろ収録されている。


一番安心して読めるのは「女の首」。一番謎だったのは「居眠り心中」。
「安達家の鬼」と「時雨鬼」の独特な感じも非常に好きです。時雨鬼のおつたが悲しくも恐ろしい。

悲しいばかりではなく恐ろしいばかりでもない不思議な話。
「あやし」というタイトルは、話の全てを貫く唯一のテーマでもあるのでしょう。




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2009年03月14日

スナーク狩り 宮部 みゆき

スナーク狩り
これぞ名作
宮部みゆき の真骨頂!

外見は何の変哲もない日常を送る人達が
抱えた多々の深い闇

その闇を振り払う決意を下した
ある男女が

一丁の銃を巡って
周りを巻き込みながら
数奇な運命をたどる

”無常””因果”という言葉がピタリと当てはまる
作品であると思う

実世界でも十分にありうる話なので
身につまされる思いです

スピード感のある展開で
あっという間に読み終えてしまいます

是非とも呼んでほしい本です!



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2009年03月12日

幻色江戸ごよみ 宮部 みゆき

江戸のたたずまいと四季を絡めて書かれた12の小編である。

ほとんどが切なくてつらい結末であるが「いつも未来のあるような結末ばかりではないぞ」という作者の声が聞こえてきそうだ。
しかし、4話の「器量のぞみ」は幽霊が出てくるが明るくほほえましい。10話の「神無月」は余韻が残る。
12話の「紙吹雪」も景色が目に浮かぶ結末だが切ない。
読了してすぐ「器量のぞみ」を再読した。(これだけはほのぼのとした気持ちが残った)

※ついで情報※
昨日本屋で見かけた、最近出版された「親不孝長屋 人情時代小説傑作選」新潮文庫 380円(税込) でも、
・池波正太郎「おっ母、すまねえ」
・平岩弓枝「邪魔っけ」
・松本清張「左の腕」
・山本周五郎「釣忍」
・宮部みゆき「神無月」
と「神無月」が選ばれていた。



ラベル:宮部 みゆき
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2008年06月12日

孤宿の人  宮部 みゆき

人々の生活は少しずつ、変わっていた。
その中枢にいる人々はひたすら頭を働かせていた。
藩という見えない共同体を守るため、
自らの欲など封じ込めなければならなかった。
時には嘘をつくことも得策でさえあった。
人々はそれを信じた。
時の流れは人々にそう強いた。
そうすれば、平穏が訪れる。

最後の数ページで思わず涙がこぼれました
しかしそこには、確かな温かさがあります
もう読むのをとめることはできません・・・。


ラベル:宮部 みゆき
posted by クロルデン at 09:04 | TrackBack(0) | 宮部みゆき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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