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2009年10月22日

バンド1本でやせる! 巻くだけダイエット 山本 千尋

バンド1本でやせる
金スマで紹介されていたので小説じゃないですが・・・

本の内容がカラーだし、イラストを混ぜて
わかりやすく解説しているので理解しやすいです
バンドも付録で付いてくるので、すぐに実践できます
2週間弱、実践していますが…
悩みの種だったバストが減りました。
ウエストも若干ですがダウンした気がします

ただ実践するだけじゃなく、私たち人間の身体の仕組み
(骨と筋肉の関係など)がわかりやすく解説されているので
実践だけじゃなく、理解もできます。
わかりやすさと毎日続けるという忍耐?がある方はおススメです。

「効果が出なかった」と出版社に苦情出してる人いるみたいですが。
本にもありますけど…
毎日続けないと効果がないことを理解しましょうw
リンパの流れと、骨格と筋肉を関連付けてあるのは、
他の個別対応なダイエット法と違い、ちょっと信憑性が高いかな、と。
(骨盤だけ、筋肉だけ、リンパだけ、っていうのよりもね!)

これから、どのくらい痩せられるのかが楽しみですw
バンドが付録で付いてるのもウレシイ
ネットでバンドだけ買えるサービスも◎


バンド1本でやせる! 巻くだけダイエット (骨格矯正バンド付き)

タグ:山本 千尋
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2009年07月31日

天使のナイフ 薬丸 岳

第51回、江戸川乱歩賞受賞作品

『少年犯罪』『少年法』がテーマの今作品。
特に少年法は考えさせられました。
法律の年齢にならなければ殺人を犯しても逮捕されず、
前科を背負うわけでもない。
また、加害者たちは更生という目的で周りの大人に手厚く保護されるのに
被害者に対する保障は皆無といっていいほどない。
これが現実。。。

内容はさすがに乱歩賞を取っただけあり素晴らしくさくさく読めるエンターテイメントでした

私個人の意見ですが不可抗力を除き(本来は除くべきではないかもしれませんが)少年だろうがなんだろうが殺人を犯した人間を守る法律は如何なものかと思います 計画・衝動的に殺人を犯しといて、その少年の未来(可塑性)に期待し保護した所でその罪は消えることなどありえないし、無かった事の様に幸せに暮らさせるなんてもんは持っての外で、一生罪を償いタコ部屋にでも居れて賠償金を払わせその人間の未来なんてものを無くしてしまうべきです
だって被害者や関係のある人は一瞬の内にその未来を奪われてしまうんですから 光市の事件でも少年を擁護してる糞弁護士が居ましたけど自分の身内が同じ事されても弁護できるのか問いたいですね いまの世の中少年とは言えすぐにネットで身元がバレテしまうので2chとか見てるとざまぁ見ろと思います


天使のナイフ (講談社文庫)






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2009年07月28日

パレード 吉田 修一

実は結構昔に買って読んだんだけど、最近思い出してまた読んでみた。
やっぱり面白い。

1回読んだら絶対2回読みたくなる。
2回目は全く印象が変わってしまう・・・。そんな作品です。

サラッと読めるので、最後の最後で驚きもひとしお。



ずっと一緒にいて良く知ってるような気がしている人でも、私の知らない顔を持っているんだろうなぁ・・・。
みんな1つの顔だけで生きてるんじゃないんだな〜ってシミジミ。もちろん自分も。
本当のその人ってなんだろう?本当の私はどれだろう?って考えちゃうかも。

それでも何だかんだ言っても1人では生きれない。



吉田修一さんの作品では今でもこれが1番好き。



パレード (幻冬舎文庫)

タグ:吉田 修一
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2009年05月12日

悪人 吉田 修一

殺された女、殺される前に会った男、殺した男、殺した男と一緒に逃げた女、その他もろもろ色々な人の視点から、ひとつの殺人事件の経緯を語る話。福岡市内に住んでいる私にとって、殺人事件の舞台になった三瀬峠をはじめ色々な場所がよくわかるだけに、リアルに感じられた。

【なぜ、もっと早くに出会わなかったのだろう――携帯サイトで知り合った女性を殺害した一人の男。再び彼は別の女性と共に逃避行に及ぶ。二人は互いの姿に何を見たのか? 残された家族や友人たちの思い、そして、揺れ動く二人の純愛劇。一つの事件の背景にある、様々な関係者たちの感情を静謐な筆致で描いた渾身の傑作長編。】

 2008年本屋大賞第4位のこの作品。本屋で目に付いたので、つい買って読んだ。読み始めて、2日で読破。一気に読めた。自分は推理小説が好き。しかし、この作品は、さほどいわゆる推理小説にあるような、大どんでん返しや、最後まで犯人が分からないようなものではない。比較的序盤にそれは判る。
 しかし、物語の本筋は題にもあるように、本当の『悪人』とは何なのか、本当の『悪人』は誰なのか、という点である。
 社会では罪を起こした人=悪人と定義されるが、自分を含め多くの人間が心に「悪」を持ち、生活している。結果、法律的な「罪」という形にならない人がほとんどだということである。
 今回の物語・事件も、罪を起こしていない=善人、人を殺した=悪人なのか?という点に、心惹かれる。
 その他、九州北部 とりわけ長崎・佐賀・博多を舞台に描写される地方の自然・人の生活・心情を事細かに描く作者の力に感服した。

なんてことのない話のはずなのだが、それぞれの人生をしっかり描けている。風景、行動、心理などの細かい描写が本当にうまい。それぞれの人間が様々なことをしているのにを色々なしかけでひとつなぎにし、物語として自然な形にしている。落ちがみえているはずなのに、ぐいぐい読ませる技術は見事。
特に後半になって、被害者の父親や祐一、光代のせつない気持ちがよく伝わる。彼らの心の叫びが胸をえぐった。
個人的には増尾が嫌いだが、こいつもその他の人間と同じ弱い人間にすぎないのだろう。ただ、それプラス人とも自分とも本気で向き合えない悲しい人間。そう思うと、佳男と同じ心境になってしまう。


悪人



タグ:吉田 修一
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2009年04月21日

臨場 横山 秀夫

「キツイ、キタナイ、キモチワルイ」
鑑識が敬遠される理由らしい。

今回の孤高の天才はその「鑑識」。
しかも死体のスペシャリスト、検視官。
ある種の異様な雰囲気はいつもの通り。

しかし、鑑識の相手は「モノ」。
自己主張のないものから真実を暴く。
駆け引きはない。リアルを直視するだけ。

それだけに「人」が相手の刑事以上に
幸運は皆無。知識と経験だけが生命線である。

変人なのに時折見せる人間味にちょっと泣ける。
でも醍醐味は天才の快刀乱麻っぷり。

そう、捜査一課調査官である倉石が
何しろかっこいいのである。
いわゆる一匹狼的な男なのだが、
無頼ながらも、鑑識の腕は確かで
師と仰ぐ者が跡を絶たない。
初めはクールで冷たい印象を受けるのだが、
心の中は情熱と愛情で溢れている。

こんな男がいたら、そりゃ惚れる。
著者が描く男は魅力的だ。

やっぱりどちらかと言えば
長編の方が好きだなと思うけれど、
この短編集も面白かった。
倉石の周りの人間によって語られる
8つの事件とその真相。
どの事件からも殺された者と殺した者、
双方の心の叫びが聞こえてくる。
ただのスリルとサスペンスに
落ち着いてしまわないのが、
この人の作品の魅力だ。

臨場 (光文社文庫)

タグ:横山 秀夫
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2009年04月10日

ららら科學の子 矢作 俊彦

矢作俊彦はなぜ現在こんなにまで不遇なのだろうか。
代表作といわれているものは手に入らないし、新刊が出ることも稀だ。
このあたりは小林信彦とよくにていて、文学というのがショセン、マニアが一方的に偏愛するものに過ぎないことがよくわかる。文学オタクなんて言葉も生まれるぐらいだし。すでに基礎教養ではないのだ。つい何十年か前まで、マルエン全集に触れたことがないなんて、ある程度以上の大学生にとって非常な恥であったのに。

「ららら科學の子」はあの懐かしき60年代学園紛争のさなか、警官殺人未遂を起こし指名手配された主人公が「軽い気持ちで」中国における文化大革命をこの目で見ようと手引きされ、密航したのはいいが、農村下放に巻き込まれ、以来電気もガスもない山奥の農村で30年にわたり生活するハメにあった後、21世紀初頭の現代日本に戻ってくる。そして自分の「失われた時を求めて」カルチャーショックなどという言葉では到底間に合わない文明の衝突を経験し続ける物語である。

この本を読んでいる間、カスパー・ハウザーが出現当時所持していたお守りのセリフ−失われた時間と不運にすごされた年月をおぎなう法−について考えていた。カスパーとこの物語の主人公は同じ意味を生きる。

よく編集された映画を見るように、現代と中国奥地での非文明的な生活、30年前の熱くあつい日々が見事にカットバックされている。それはあの「意識を流れ」を表現した「失われた時を求めて」「ダロウェイ夫人」と同じ薄皮を丁寧に貼り合わせた人間の記憶、薄皮をはぐとその下からあらわれる別な記憶、記憶と記憶と記憶の連続性のなさ、そこに通底する意識の流れ。過去へ行きつ戻りつしながら、彼は自身というモノを見る。
それは私の姿であり、人々の姿であり、日本という国の姿でもある。

前作「あ・じゃ・ぱん」(東西冷戦下において日本が東日本をソ連領、西日本をアメリカ領として統治されたという設定の偽日本史)と同様に、「30年前を生きる日本人が凍結されたマンモスさながらに突如現代日本に現れ、文明の衝突に体を揺さぶられ続けながらも自分自身とは何か、答えを見いだしていく」どうしてこういう設定を考えつき、なおかつSFにならないというアクロバティックな離れ業を成し遂げられるのか、と驚嘆せざるをえない。つくづく天才を思う。

岡崎京子を読んだときも思ったけれど、同時代に天才が生き、その人の書いた本をリアルで読める、それは何事にも代え難い歓びと興奮である。

矢作俊彦という一人の天才が、あまりにも評価されなさすぎている現状に怒りよりも呆れと冷笑をかんじる。



ららら科學の子 (文春文庫)

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2009年04月09日

デッドエンドの思い出 よしもと ばなな

大筋や細部は いつものばななワールドなのに、何か痛くて、慣れ親しんだ心地よい切なさじゃなくて痛くて、
痛い、痛い、なんだこれ、なんだこれ、
と思いながら読んだら あとがきでびっくりした。

以下抜粋。

『この短編集は私にとって「どうして自分は今、自分のいちばん苦手でつらいことを書いているのだろう?と思わせられながら書いたものです。つらく切ないラブストーリーばかりです。
多分、出産をひかえて、過去のつらかったことを全部あわてて清算しようとしたのではないか?と思われる(人ごとのように分析すると)。
だから、なにひとつ自分の身に起きたことなんか書いていないのに、なぜか、これまで書いたもののなかでいちばん私小説的な小説ばかりです。
読み返すと、人生のいちばんつらかった時期のことがまざまざとよみがえってきます。
だからこそ、大切な本になりました。』

・・・しんみり、納得した。

特に、中の一編「おかあさーん!」は、本に呼ばれたんじゃないかと思うほど 心にせまってきた。
(「本に呼ばれた」なんて考え方自体、自分のばなな暦の長さを思ってしまうが)

読むのに覚悟がいる一冊かもしれない。
書いたご本人が、泣かずにゲラを見ることができなかったらしいですから。
でも同時に、表題作「デッドエンドの思い出」が、ご自身の作品の中で一番好きだそうです。
「これが書けたので、小説家になってよかった」とまで思ったそうです。

手にとってしまった人は、縁ですから、諦めて頑張って読んでください。

デッドエンドの思い出 (文春文庫)

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2009年04月07日

クライマーズ・ハイ 横山 秀夫

1985年8月12日に起きた、単独事故としては世界最悪の飛行機事故『日本航空123便墜落事故』を追った新聞記者の物語。

この小説は、作者の横山秀夫自身が上毛新聞の記者として『日航123便墜落事故』に関わった実体験に基づいて綴ったことは有名である。

私自身この事故は幼い頃リアルタイムに報道を観て、幼かったなりにショッキングな事件として記憶している。

本来ジャンボ機の航路などない群馬県の片隅に降って涌いた未曽有の飛行機事故に戸惑い、困惑しながらも必死に第三者の目として事件を伝えようとした記者たちの葛藤をクライマーに重ねながら描いている。

登ることに夢中になり恐怖や緊張を感じなくなる現象、『クライマーズ・ハイ』
それは、解けて我に返ったときが恐ろしいのだという。

主人公・悠木和雅は遺体を引き取り帰る道すがら新聞社に訪れた遺族の母子に出会い、まるでクライマーズ・ハイになったクライマーが一心不乱に岩肌を上っていくかの如く、事故の真実を伝えようと奔走していく。

過去に自殺とも事故ともつかない状態で亡くなった部下の死、自分が山に登るきっかけをくれた友の残した言葉。
人の『死』の重さやその『死』との向かい合い方等を考えさせられました。


クライマーズ・ハイ (文春文庫)

タグ:横山 秀夫
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2009年03月25日

時が滲む朝 楊 逸

芥川賞受賞作品。
2人の田舎出身の若者が大学へ進学し、文学をこよなく愛する一方、中国の民主化運動を行う。
時は流れ、バラバラになった民主化運動を行った同士が様々に変わりながらも再会する。

友人から文藝春秋をいただき読みました。
意外に短いんだなぁとおもいつつ、読み進めても正直よくわからないところが多かった。

中国の文化や、当時の状況は分かるようにかかれてはいるが、テンポがよすぎて、もう少し内面描写があっても良いんじゃないかなぁ、ともの足りなさを覚えてしまいました。


タグ:楊 逸
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2009年03月24日

高熱隧道 吉村 昭

ふと寄った書店で吉村昭追悼特集を展開していたのに惹かれ、
私にとっての吉村昭一冊目はこの書となった。

黒部ダムに行ったとき木本正次の「黒部の太陽」
を読んでいたので、同じ話かと思ったらこれは
黒部第三ダム建設、戦前の話。
日電歩道などの基礎知識はあったけど、これほど
巨大な自然への挑戦建築が「黒四」だけの犠牲で
住む筈はないと思っていたが、壮絶極まりない内容だった。

戦争直前の国力増強の必要性から、多くの人夫が
虫けらのように命を落としていく隧道建設に中止もかからず、
人夫はただ命と引換えに掘削をすることのみが自分の
業のように全身で切端にあたり、その技術も黒四の際のような
掘削機もなく、ダイナマイトでの爆破が主流。
摂氏160℃を越える切端、ビルをまるごと吹き飛ばす泡雪崩。

自然対人間の壮絶な殲滅戦に息もつけず読みきってしまった。
自然も偉大だが、人間の執念も怖ろしい。


タグ:吉村 昭
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2008年03月20日

懐かしい人たち 吉行 淳之介

著者が亡くなったのが1994.7.26でこの本が発行されたのが同年の4.8である。この本は彼と親交のあった故人について書かれている。何とも不思議な気にさせられる。

親交があったと言っても、2,3回会った程度の人も多いのであるが、お互いの著書を読むというバックグラウンドはあり、両者が互いに認め合うという関係にはあるのである。

著者は3大難病を抱えた人だったらしいが、取り上げた作家たちは概ね短命または中命?である。まあ長命な人はこの本のコンセプトからはずれるから当たり前と言えば当たり前なのだが。

私は生きている友人・知人に思いを巡らしてみると、懐かしいと心から思う人は10指に充たない。これから少しずつ増えたらなぁ〜と思っている。

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恋愛作法 吉行 淳之介

40年も前に書かれた恋愛についての本

ていってもラブストーリーとか言ったたぐいのもではなく『恋愛とは何ぞや』というものを作者独自の視点から観察してまとめたもの

すごいのは、作者がズバリ恋愛の本質というものをみぬいて、それが今現在でも多くに当てはまってる点

小説の中でたとえ話として何回か登場する恋愛小説の一部分の抜粋などはその時代を感じるかもしれないけど、そのあとの作者のそのたとえ話に対する説明が時代関係なくそこにある恋愛の本質というものをうまく、そしてわかりやすく書き出している

自分も読んでいて”なるほど!”と思うところが多々あり、あっという間に全部読んでしまった。


昔使われていた漢字が多くに使われているのでちょっと読みにくいかもしれないけど、とてもおもしろくてためになる本です。


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街の底で 吉行 淳之介

ストーカー娼婦の話。
「同一の体臭を、快いと感じることから不快と感じることへの移行。それは恋の醒めてゆく過程を示している」

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2008年03月19日

好色五人女―現代語訳 井原 西鶴, 吉行 淳之介, 丹羽 文雄


自宅にあるのが絶版なのですが
現代語訳では吉行淳之介氏の言葉がよみやすい。

井原西鶴の描く江戸は、とにかくどろどろしながらも
粋な生き様を大切にしていて、
憂き世も浮き世に変えて楽しませ、なおかつ
そのマイナスもプラスもあわせて、生き生きとしているのがいい。
五人女はどれも恋愛ものなのだけれど、
危うくておかしくて、そしてじんわりくる
物語の展開は、400年語りつがれるだけの価値にふさわしい。

吉行氏の現代語訳によるひとつひとつの段落にある
サブタイトルだけ読んでいても、ちょっとした皮肉っぽい
感じも子憎たらしくかっこいいので、それだけでも
結構楽しめます。
版元別であればグラフィック版を読むのもいいかもです。
当時の着物のサイケな彩色感で、西鶴の世界を思い描くと、
世界に届くだけのインパクトが確かにある。

結構この時代、奔放に暮らしてる感じで、
禁断とか背徳とかそんな感じの話が盛り沢山です。
じっくり読めて中身が深いです。

江戸の遊びの美学。よいです。

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男と女をめぐる断章―316のアフォリズム 吉行 淳之介, 米倉 斉加年

『愛ってなーに?』

この答えがこの本にあります。

「男女の愛」の答えがここにあります。

もちろん性愛なのだけど。
人間の愛って結局その域をでないわけで。
ソレ超えちゃったらキリストになっちゃうわけで。
人間が神様になっちゃうのは。
やっぱりまずいわけで。

キリストは神様じゃないのだけれど。

古い本なのだけど、斬新なのだよなー。
恋愛に行き詰ったらぜひ一読を。

愛だの恋だの言ってる場合じゃないでしょ。
ってだいぶ逆説的だな。。
レトリックの効いた吉行アフォリズムをぜひ!



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2008年03月18日

寝台の舟 吉行 淳之介

吉行淳之介文学館の図録に開高健が吉行について文章をあげる中で、この「寝台の船」がもっとも作家として脂身の乗った時期に書かれた傑作だと書いていたのだけれど、本当に傑作といえる短編だった。そして開高の「夏の闇」となぜだか似ている。この二つの小説に漂う脂のようなギトギトした感覚は、男の人独特のすこしなまぐさい感じで、満足なのだけどもうおなかいっぱいですよという気持ちになってしまうのはなぜだろう。


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街角の煙草屋までの旅 吉行 淳之介

おもしろーい。
平凡の極み。


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ぼくふう人生ノート 吉行 淳之介

「恋愛論風ノート」と「人生論風ノート」の二編。
まあ”風”だし”ノート”なんだから仕方ないんだけど、
この人、自分自身のことについて言わないのが
すんごい変でおもしろい。
気の抜けまくった文体でだらだら解説して引用して、
ほんのちょっと感想を述べてるだけ。
この媚びなさすぎる文章好きです。

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菓子祭・夢の車輪 吉行 淳之介

私が読んだのは「菓子祭り」が題名の新潮文庫の短編集なので
これとは違いますが、画像があるのがこれだけなので。

高校時代にこの短編集と、国語の教科書にあった
「子供の時間」に触れたことが
大学で吉行を卒論対象とする結果に
なったと思います。

当時、一番印象深かった作品は
やはり「菓子祭り」、不安定な親子関係と
不気味なウェイターの関係が妙に心に残りました。

漿液という言葉もこの作品で覚えたような気がします。


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薔薇販売人 吉行 淳之介

短編集。続けて読むのはうだりますが、各作品は良。

静かな人が静かに組み立てた音がする。

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2008年03月16日

定本・酒場の雑談  吉行 淳之介 山本 容朗

 文士のアウトロー化が目立ち始めるのは大正時代からで、その代表作家が北原白秋、高村光太郎、萩原朔太郎、若山牧水、吉井勇などである。(『酒と日本文化』より)
 
 本書はその深酔いを戦後に引き継いだ作家が沢山輩出し、その文業と酒づきあいの関わりを記録したのがダインディズムの権化?吉行淳之介である。
 仕事と飲酒とクラブの女性や作家仲間との交際が渾然一体となってあくなき状況が繰り広げられ、そのパワーには脱帽せざるをえない。
 彼等の酒の絆は強く、編集者も一緒に酔っぱらっている文壇男世界が印象的である。

 結局は、いろいろなタイプの作家と酒場で出会い、議論する、啓発触発される、自信を抱く、ネタを仕込む、それらは一種の武者修行であったように思う。

 吉行氏のユーモア話は有名であったらしく、「男の性の最後は、赤い玉がポンと出る」(玉出箱)などの一説は極め付けだ。

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闇のなかの祝祭 吉行 淳之介

スターと妻、簡単に言ってしまえば
女と妻みたいなものか。

三角関係の話なんだが、
そこには不可解な4人目がいる。
それは妻かも知れないし、
各々の幻かも知れない。

吉行は変態性欲だ、とよく言われて
実際それを感覚させるような語も出てくるが
性行為を彼が描いていても
輪郭はいつもぼやけているし、この作品に至っては
行為そのものが欠落している。

文体は夏目漱石よろしく、簡潔で
無駄を無くすような努力で研がれている。
無機質とも言えるが、漱石と違うのは
もっと感覚を秘めている部分か。
漱石は感覚というよりもメタファーや
叙情だった。

植物の描写がラストでバレバレなまでに
執拗に気持ち悪く描写される。
赤、布。


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湿った空乾いた空 吉行 淳之介

沢木耕太郎が触れていたせいで手にとりました。
吉行淳之介と言えば最後の文人、性の探求者、やさ男の象徴…ってな勝手なイメージがあったのですが、そういうべたべたなイメージも的外れではないんだろうがあくまで背景なんですよね。

本書は著者が「行ってきたが何も分からなかった」という紀行文を書きたい。とのことで筆をとったもので、実際に浅薄な異国文化の分析なんかは前面に出てこない。どっちかと言うと同居する女性MMとの緊張感あふれるやり取り(というか男女関係そのもの)こそが、本書を読み応えのあるものにしているのであろう。紀行文というよりかは私小説な訳である。
じゃ、旅を味わってないのか?というとそれが全然そんなこともなくて、ラスヴェガス、パリ、スペイン(都市名忘却)といった各々の地でしか出来ないであろう体験やそれに対する鋭い省察はちゃんと描かれているのである。
ただそれらはあくまでも背景であって、吉行淳之介の鋭い知性のせいで軽く触れられるに過ぎない。といった印象がある。

都市の印象にせよ、本人の人間関係他にせよ本質に音もなくせまり、最終的な結論についてはくどくど書かずに余韻を残して終える、各章の描き方が最高に格好いい一冊です。
(ま、多分生き方そのものが格好いいというのもあるんだろうが。)

いずれにしても開高健的な世界の関わり方の対極にありますね。(二人の対談「美酒について」はそういう点で最高に興味深い。)


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生と性 吉行 淳之介

ニヒリスティックな女性観,恋愛観,結婚観,セックス観に共感するところがありました。


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2008年03月15日

街に顔があった頃―浅草・銀座・新宿 吉行 淳之介, 開高 健

まえがきからずーーーっとえんえんとワイ談。
というかエロ関係で野坂昭如との話もあり「火垂るの墓」の作者は「エロ事師たち」も書いてるもんなあなどと感慨。

銀座では「ちょっと旦那、いいものありますぜ」と旧電通横あたりで呼ぶやつがいて、ついていくと道の穴に岩がのせてあり、それをどかすと厳重に梱包されたものが出てきたりしたらしい。
見張ってないと盗まれるだろうにw

これは写真。浅草はブルーフィルムを見せるのが多かったらしい。
読んだ気もしたが買ってみてやはりかなり面白い。「日本一!」の話は別の本だったかも。

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春夏秋冬 女は怖い―なんにもわるいことしないのに 吉行 淳之介

わが師匠と仰ぐ吉行淳之介氏の女性論集である。だいぶ前に読んでたまたま読み返してたら面白くなって再読。光文社からは96年にも出ているんだな。
ヒステリーは子宮が「臓躁」(腹腔で荒れ狂う)する事のくだりは再読の価値があった。
実はこの装幀は宇野亜喜良。新書なのにハードカバーで見返しに薄紫の紙。表紙は赤とグレーの文字と空押し、カバーが取れているのが惜しい。

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ダンディな食卓 吉行 淳之介

彼独特の「食」に関するエッセイ集。

たくさんの作家との交友を持つ彼だからこそ書ける笑える話しや、至言がちりばめられている。

「男の場合味が分からなくてはまともな文章は書けないし、女の場合にはセックスが粗悪である」

うーん、なるほどお。


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2008年03月14日

ヴェニス 光と影―ヴェニスに漂う“死の予感”と“官能の名残り” 吉行 淳之介, 篠山 紀信

吉行氏が故人であることを忘れており、新作かと思ったが、これは16年前に出版された同名の本の再編集版(写真のみを大幅に差し替えて再編集したらしい)。

吉行先生の筆によると、ヴェニスは観光地にもかかわらず、どこか暗く、翳りを感じる。自身の体調不良、通訳の不機嫌、超高級ホテルの料理の不味さ...。
しかし、読んでいて不愉快ではないし、なぜか惹かれる。
解説での吉行先生vs篠山先生の対談を読んで納得。文章と写真が主従の関係でなく、互いの視点からヴェニスを捉え、それが実に自然と協業(イマ風にいえばcollaboration)となり「光と影」を描いていたのだと。


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怖ろしい場所 吉行 淳之介

中年小説家の日々徒然。

何度もみてしまう夢に出てくる
女の顔がのっぺらぼうで自分を罵る
という描写が何回も出てくる。

主人公は、こののっぺらぼうの女に
とりつかれたかのように今まで出遭った女
自分が今付き合っている女、妻を重ねてみる。

吉行の作品らしい美しい文体ではあるが
やはり初期の作品ほどの歯切れのよさや
みずみずしい文体は衰えている。

晩年の作品ということもあり
露骨な表現も多かった気がするが
やはり、それも吉行の魅力といえよう。


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やややのはなし 吉行 淳之介

ごく短いエッセイを集めた本。
この頃は相当体調が悪かったらしい。

森茉莉の思い出も2編あり。
弔辞も読んでたんですね。
(宮城まり子さんも)

藤子不二雄(我孫子さんのほう)と仲が良かったのは知りませんでした。
お酒と麻雀仲間ですって。

買い物好きのエピソードも面白かった。
黒いシャツと赤い鞄がお好き。

1995文春文庫にもなってます。



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私の東京物語 吉行 淳之介, 山本 容朗

昔の東京の様子を知るのに、とても面白い。
男と女の機微をさらりと書き上げる文体も気に入る。
変に嫌らしくない。
『踊り子』日劇小劇場の話が興味深い。
ストリップ・ティーズ、、、ティーズ=焦らす。
焦らしの美学。これからはティーズな方向で。

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人工水晶体 吉行 淳之介

吉行のエッセイは
言葉をピンセットでつまみとって
「ここしかない」という一点に置くがごとく
の言葉の選び方をする。

という話を恩師から聞いたときから
吉行淳之介は、私の中で
日本で一番の「言葉遣い」となりました。

人工水晶体とは
白内障の治療に用いる眼内レンズのことですが
このエッセイは文字通り
その白内障の手術の顛末を綴ったものです。
言葉のキレをご堪能あれ。

前川直による装幀も素晴らしい。


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文章読本 日本ペンクラブ, 吉行 淳之介

・谷崎潤一郎「文章の上達法」
・伊藤 整「谷崎潤一郎の文章」
・萩原朔太郎「僕の文章道」
       「作文の話」
       「詩人は散文を書け」
・井伏鱒二「が・そして・しかし」
・宇野千代「文章を書くコツ」
・中野重治「自分の文章」
・佐多稲子「わたしの文章作法」
・川端康成「センテンスの長短」
・三島由紀夫「質疑応答」
・中村真一郎「口語体の改革」
・野間 宏「文章を書くこと」
・島尾敏雄「削ることが文章をつくる」
・小島信夫「わが精神の姿勢」
・安岡章太郎「感じたままに書く」
       「自分の文章を語るのは自分の顔について語るようなものだ」
       「文体について」
・吉行淳之介「“文章”と“文体”」
・丸谷才一「小説家と日本語」
・野坂昭如「なじかは知らねど長々し」
・吉井由吉「緊密で清潔な表現に」
・澁澤龍彦「詩を殺すということ」
・金井美恵子「言葉と《文体》」


大学卒業の年に購入し、一晩で読んだ本。
これらの錚々たる有名作家たちが自分の考えや経験から、文章について、文法とはなにか、スタイルや色は、そもそも書くこととは、表現とは、とさまざまな視点から論ずる大変ためになる本。それはまるで書こうとしている者への指南のように。
当時自分は若かった、若すぎるほどに。何度もこの本を読んだ。読んでも読んでもためになる。自分がこの本に出合えたことに大きな意味を持てるときが、いつかくるのだという思いを胸に抱きながら読んだように思う。


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2008年03月13日

奇妙な味の小説  吉行 淳之介

文庫になってたか。
お買い得ですよこれ。

目次

暑さ(星新一)
秘密(安岡章太郎)
さかだち(柴田錬三郎)
うまい話(結城昌治)
召集令状(小松左京)
思いがけない旅(河野多恵子)
わが愛しの妻よ(山田風太郎)
スパニエル幻想(阿川弘之)
勝負師(近藤啓太郎)
暗い海暗い声(生島治郎)
二重壁(開高健)
手品師(吉行淳之介)
脱出(筒井康隆)
黒猫ジュリエットの話(森茉莉)
白夜の終り(五木寛之)
夢の中での日常(島尾敏雄)

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出口・廃墟の眺め  吉行 淳之介

吉行さんの描く主人公は
みなノンシャランな関係を好み、
一見スマートそう。

けど、本当は、自分の
コアの部分の感情に追われ、
怯えているのかも
しれないなと感じた。

女性との関係において、
それが時折仄見える。
ちらっちらっと。

『出口』
鰻屋の夫婦の口に
鰻の肝が這入ってゆく描写には、
寒気を覚えた。





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吉行淳之介をめぐる17の物語  相庭 泰志

単純に面白かった。吉行淳之介と少しでも触れ合った人までも彼の印象を書いているんだけど、そのなかで「のぶとく低い声」というのに驚きました。私のイメージはかぼそく、ぼそぼそ、ひよわ。もう実際に声をきくのはかなわないだろうか、映像などないだろうかと思いが募ってしまいました。写真や、彼のエッセイ、小説は触れることができても、その動きなど見てみたい。






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2008年03月12日

また酒中日記 吉行 淳之介

 本書は前編の『酒中日記』と同様、出版社は異なるが十数年前の書の復活版である。

 吉行淳之介という文芸界における愛飲家への畏敬もあって多くの作家が日記を寄せて出来上がったものと思われる。

 いろいろな作家の酒の飲み仲間や飲み方など私生活の生態が明かされるところに興味心がかき立てられるのであるが、酒や酒場を通して作家のソシャルサークルが成り立っていることが分かる。
 
 なかには波乱万丈、破茶目茶な酔いどれ悪態も記してしまう露悪的というか正直な作家もいて面白い。

 書いている32名の作家は前編とほぼ同じであるが、北杜夫、田辺聖子や渡辺淳一、野坂昭如など興味のある作家の日記を先ずめくってみたくなる。
 また、今は亡き梶山季之、手塚治虫、向田邦子、黒岩重吾の在りし日も垣間見れる。 





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女のかたち 吉行 淳之介, 米倉 斉加年

女の各部位に対する穿った考察まではいいのですが、(全ての男性が巨乳好きではない、と読んで貧乳の私は何となく安堵したり(笑))歳時記の方に移ると、女はなんだかんだ言って動物的だ、決定的にユーモアに欠ける、女性への憧れは消えてしまった、などなど、「何か女性にひどい目に遭わされたの?」と思いたくなる文章で綴られている。性の探求者だという触れ込みで開いた吉行先生の本だけに、ちょっとショック…。





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愛と笑いの夜 ヘンリ ミラー, 吉行 淳之介

この中の一編「マドモアゼル・クロード」

娼婦を愛する男の頼りなく、憂鬱で、一種陶然とさせる情愛の心理描写は秀逸の一言に尽きる。

抱き合うことに、
意味を求めるのか、全ての意味を捨てるのか。

神秘的な
生命の
調和

壊れれば

骨まで冒す





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吉行淳之介エッセイ・コレクション〈4〉トーク 吉行 淳之介, 荻原 魚雷

対談の名手と言われた吉行が
最後に収録された川崎長太郎との対談で、
そうとうに嫌がらせを受けている。
そこだけでも読む価値あり。

吉行の対談の中で、唯一破綻した対談。
吉行の顔が引き攣ってゆくのが目に浮かぶほど。

吉行の得意な赤線の思い出話などを
ことごとく無視する長太郎の行動を
坪内祐三が『文庫本福袋』で
『川崎長太郎のシゴキ』と評していた。




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吉行淳之介エッセイ・コレクション 3 吉行 淳之介, 荻原 魚雷

1、2と読んだから、そりゃ3も読むでしょう。

生い立ち、父のこと、文学に対する気構え等々、吉行淳之介という作家の表側を堪能できます。お得な一冊です。
 ↑
でも核心部分は、易々とは見せてくれない感じの人です。なかなか手ごわい。




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2008年03月11日

吉行淳之介コレクション 2 吉行 淳之介, 荻原 魚雷

セクシャリティをテーマにした一冊。

馴染みの娼婦の手土産にアンパンを差し入れたところ、その間中もぐもぐ食べられ、萎えかけたところに「早くしてよぅ。ゴムで出来てるわけじゃないんだからぁ」と、云われ、完全に戦意喪失したというエピソードは、友人の話として紹介されてましたけれど、本当はどうなんでしょう。
それはともかく、人に親切にしたからといって見返りを期待してはいけない。他人に施しを与えるときは、それ以上の損失を覚悟して与えよという教訓を導き出すのは鋭いですね。慈愛の精神です。
下世話なところにこそ真理はあるのかも。




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吉行淳之介エッセイ・コレクション 1 吉行 淳之介, 荻原 魚雷

吉行氏は本書「青春のポーズ」の章の中で、過去の恥ずかしい一場面を通り魔のように思い出してしまった時、不意に「アッ!」とか「アアッ!」と声に出してしまう事があると書いている。
やっぱり吉行氏のような作家先生でもそのような事があるのか・・・と妙におかしくなってしまった。(このような現象をキャと叫んでロクロ首になるという表現をした作家もいるとか)

この本はコレクションの1冊目で、ポーズ・食事作法・酒の飲み方・おしゃれ・ギャンブルなどなど、紳士としての心意気を綴った名文の数々。
吉行先生の作品を読んだ事がなくても楽しめるエッセイです。





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2008年03月10日

女をめぐる断想  吉行 淳之介

一貫して女好きな男の女性論。
でも、決して女性をバカにするわけでなくフェミニズムに走りすぎず、割と心地よく読めました。

20代半ばで結婚して子供ももうけながら、10年後には某女優と内縁関係になり(奥さんが離婚届けに判を押さなかったから)、死ぬまでその人と添い遂げた人。

ところどころ気になる表現もあるけど、そんな背景を知って読むと、そんなところも可愛く思えるちょっと余裕の目線で男の人を眺めることができるかも?

女性ホルモン分泌必至の一冊です。
活性化させたいけどそんな暇がない人に笑






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犬が育てた猫  吉行 淳之介

のら猫を犬が育てた、その猫は自分がどうやら犬と思っている云々、、等という話はどこにでもころがっていてさして珍しくニャイ。が、のら猫と飼い犬を使って「育った環境」と「DNA」の本質を文学的につく筆力はすごい。
超短編小説集の一編なので気軽に読めます。









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淳之介養生訓 吉行 淳之介

「一級の人間は、自分の身体に対する
認識が高く、礼儀を持っている」と書いたのは、
整体研究家の三枝誠さんだった(『整体的生活術』)。
例に出されていたのは正岡子規だが、
その他に思い浮かべたのが吉行淳之介だった。
そんなときに、書店で見つけた本。

持病の喘息やアトピー性皮膚炎、鬱病から、
戦後まもなくの時期に患った結核、
円形脱毛症、性病、白内障。
「横綱クラス」と自任する喘息のキャリアのほかにも
様々な病を引き受けてきた人ならではの、
「病気とのつきあい」にまつわるエッセイ集。

信頼できる医者の選び方から、
新聞や医学辞典に目を通して
治療法や手術のタイミングを見極めるところまで、
ほとんど「患者のプロ」と言いたくなってくるような
作家の意外な一面が窺える面白い一冊だと思う。

体調の悪さをおしての執筆の辛さは、
文章の中でもたびたび触れられているけれど、
あくまて洒脱で、ユーモアが効いていて、
サービス精神がいきわたっているのが、
これまた「プロ」の職業作家なのだな、と唸ってしまう。

いちばん好きなくだりは、「老眼鏡の話」。
結局、老眼鏡としては特に必要に迫られているわけでは
なかったようなのだが、その使用法が心憎い。
「たとえば若い女の子とレストランへ行くとする。
……ボーイがメニューを手渡してくれたとき、
内ポケットからおもむろに老眼鏡を出してかける。
オーダーを終えると、また内ポケットに収めてしまう」。
そういう趣味的な心持、なのだそうである。






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2008年03月09日

目玉 吉行 淳之介

短編集。

この人の文章はすべてのことにおいて、とても客観的に書かれているように思う。

白内障の手術の描写も、自身の感情はあまり書かれておらず、目玉にメスが入り、動くさまなどが、淡々と書かれている。

いのししの肉という短編においても、ある人と自分との今までの付き合い方を話していながら、最後は
こういう付き合い方もあるものか
という言葉で終わる。

自身の感情でさえも客観的に書かれているように感じる。文章にあまり温度を感じない。ようなきがする。

こんな滑らかでつるつるで冷たいヘビのおなかみたいな文章ははじめて。





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2008年03月07日

悪い夏・花束―吉行淳之介短篇小説集

悪い夏
短編集です。
どのお話も読んでてどきどきするものばかりです。彼の小説は結末がとても素敵。

電車の中でも読めるぐらいの短編なので是非
読んで見てください。悪い夏、おすすめです。
でも本当にどの作品も面白い。






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2008年03月03日

札幌夫人 吉行 淳之介

札幌夫人
すすきの昔。男女模様。





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酒中日記 吉行 淳之介

酒中日記
吉行淳之介、北杜夫、瀬戸内晴美、渡辺淳一、筒井康隆、山田詠美・・・。

32人の作家のお酒に関するエッセイ。
皆さん楽しく飲んでいるようで・・・。





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2008年02月29日

恋愛論 吉行 淳之介

恋愛論
勧められて読みました。

「女がずいぶんためらってから承諾した逢引でも、その場所で逢ったが最後、男はその女から一切を期待してよい。(P.30)」
「女は、恋をしていなくても屡々恋をしている気でいる。(P.97)」

のところは、なんか納得してしまいました。


自分まだまだです。
精進します。




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2007年03月30日

嫌われ松子の一生 山田 宗樹

嫌われ松子の一生
どこまでも不幸な、愛のために生きた女の人の話


本当、辛いことばっかりだった
どうしてこんなに、愛に恵まれなかったんだろう
なんで?
って、
自分が松子だったら、絶対、そう言うと思う。
でも、もしかしたら、
松子自身は、
あたしは不幸じゃない って、思ってたかもしれない。

それでも彼女が、
自分の気持ちをしっかりもって、
最後まで自分の人生を歩めたのは、
愛があったからこそで。

好きな人がいる、という気持ちは、本当、人間を強くさせるんだね。

一生懸命、好きになったんだよね。松子は。
だから、きっと、彼女にとっては、不幸な人生なんかじゃなかったんだろうな。



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