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2009年07月21日

コンセント 田口 ランディ

コンセント
切れる本。

コンセント、アンテナ、モザイク。
順番は忘れたが、この3部作、究極のトランス小説だと思う。トランスする過程は言葉ではとても表現できない。

高揚感。

ところが、なぜか脳の奥底では「理解している」感覚が残る。『共感』とかなんとか、そういう安っぽい次元の話ではなく、外から来たはずの言葉なのに、なぜか「自分の中に帰ってきた」ように感じてしまう。

自分が生きている世界も、コミットしている仕事も、住んでいる街も、地下鉄の独特の不快感も、全てがどうでもいいことのように思えてくる。似たような感覚を、音楽で体感したことがあって、アンダーワールドのライブとか、DJ YODAのプレイとかがそうだったのを思い出した。そう、この小説は「快楽・娯楽の疑似体験」ではなく、「快楽そのもの」を読者に提供している。快楽にはまると人間はそれをむさぼらずにはいられない。俺も、コンセント以降、むさぼるようにモザイクとアンテナを読んだ。没頭している間、それは俺にとっての快楽そのものだった。
読み終わった後、充実感もカタルシスも無く、ただ快楽がなくなったという空虚さだけが残る。

「乖離」というものに近いところにいる人には、とても受け入れやすい小説だと思う。


コンセント (幻冬舎文庫)






ラベル:田口 ランディ
posted by クロルデン at 06:48 | TrackBack(0) | た行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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