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2009年06月01日

月の影 影の海〈上〉十二国記 小野 不由美

十二国記
十二国記シリーズで一番最初に出されたものです

異世界のファンタジーを描いた十二国記シリーズの第一作目です。普通の高校生がある日突然異世界に放り出されて冒険を始める、というのはよくありそうな話ですが、これは結構シビアです。山野をさすらって獣と戦い続けたり、信じて裏切られることの連続だったり、自分の内面と戦わなくてはならなかったり。途中は救いがなさすぎるように見えて、読むのがつらくなります。でもそれでも読み続けるのは、十二国の謎を知りたいから、そして文章がうまいからです。

「十二国記」という壮大な世界観の導入部として
最高の傑作だと思っています。

ここまで壮大な異世界譚を読むのは久しぶり。小野不由美さんの物語づくりの大胆緻密さに驚愕です。
舞台はおそらく古代中国神話がベースなんでしょうが、第一作の主人公、陽子と一緒になって小説世界の摩訶不思議に馴らされるあたりがとても移入しやすいといえます。
ファンタジーの醍醐味で生命線でもある舞台設定が魅力的なだけでなく、人心の機微を物語の中心にしっかり据えていることで大長編という分量に耐えうる通読感があります。

上巻では主人公のあまりのわからずやぶりに辟易しますが、それも下巻の伏線かと思えば納得納得。
それにしても下巻での展開には少なからずしてやられました。
まぁ、先は長いしね。


また、それとは別に「人間がどうあるべきか」ということを
身につまされて教えられます。

話のつくりはいたって健全なファンタジーものである。平凡な日常から異世界につれて行かれて…という王道を踏まえながら、そこは然るもの小野主上のテイストによって飽きのこない仕上がりになっている。主人公の陽子をはじめ、楽俊や景麒といった個性的な登場人物たちも魅力の一つ。
この「月の影 影の海」から順に読んでいっても面白いがオススメとしては番外編である「魔性の子」(新潮文庫)を読んでから本編の作品群を読むと良いかもしれない。イメージは”光輝燦然”。

「−人は愚かだ。苦しければ、なお、愚かになる。」

月の影 影の海〈上〉 十二国記 




ラベル:小野 不由美
posted by クロルデン at 10:22 | TrackBack(0) | 小野不由美主上 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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