人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ

2009年04月01日

ぼくと1ルピーの神様 ヴィカス・スワラップ, 子安 亜弥

主人公の名前はラム・ムハマンド・トーマス。
ヒンズー教徒ともイスラム教徒ともキリスト教徒ともとれる
名前の持ち主である彼は、インドの孤児である。
ウェイターをしている彼が、ある日逮捕されてしまった。
容疑は10億ルピーをかけたクイズ番組での不正疑惑。
クイズ番組でみすぼらしい彼が全問正解したがために、
容疑をかけられ、逮捕されてしまったのだ。
けれども、紛れもなく彼は自力で12問の問題を解いた。
学のない彼はどうやって難しい問題を解いたのか?
そのヒントは、彼が生きてきた孤独な過去にすべてあった。
小説は、ラムがクイズに答えられた理由を
12問の問題ごとに、過去にさかのぼって描いている。


読むのに時間がかかったけれど、とても面白い小説でした。
インドってとても興味深い国で、読んでるとワクワクする。
思い出すのはデリーの人ごみ、牛ごみ、
平気で数時間も遅れる列車、
アグラの美しいタージマハル・・・
そして、旅行に行くと、
必ず出会うことになるストリートチルドレン。
小説を読むと、決して少なくはない
インドの孤児の現実を知ることになります。

彼らの生活がどういうものなのか、
フィクションと言えども垣間見ることができ、
まーなんやら複雑な気分にもなりましたよ。
「その日を必死に生きなきゃいけない」なんて
ぬくぬく日本人の私には想像もつかない世界です。
特に、列車に乗り込んでくる
聖歌を歌う盲目の少年たちに関するエピソードは惨い。
あるとは思ってたけど、稼ぐためにムリヤリ・・・
ってのはやっぱりあるんですね。
カースト制度も未だに根強いみたいです。

けど、この小説のいいところは、辛気臭くないこと。
沢山の悲しい辛い事件があるんだけど、
主人公の機知に富んだ行動が痛快に感じられるんです。
ラムの頭の良さが魅力なんだろな。

映画化も決まっているそう。
確かに、これを映画化したら面白そうです。
完読してしまうのがなんか寂しくなるような小説でした。





posted by クロルデン at 23:02 | TrackBack(0) | あ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。