人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ

2007年03月31日

コイノカオリ 角田 光代, 島本 理生, 栗田 有起, 生田 紗代, 宮下 奈都, 井上 荒野

コイノカオリ
タイトルどおり「恋の香り」にちなんだ
女流作家6人によるオムニバス

言い方はとてもよくないんだけど、
世間一般でちやほやされてる純愛云々のオハナシが
まるで子どもだましのように思える
最近の恋愛小説ってシチュエーションに頼ってばかりで
逆にそのシチュエーションに登場人物が振り回されてたりして
真ん中で叫んじゃうヤツなんかはその典型

で、本書に収められた作品は読み始めの印象が
どれもさほど派手ではないんだけど、
そのぶん、登場人物がしっかり描けてて
長編を読み終えたときのような読後感
それが全作品に共通して言えることだから驚き

特に心に残ったのは「海のなかには夜/生田紗代」かな
ストーリー自体はお気に入りではないんだけど
苦手なのに好き、っていう超微妙な心理描写が
超わっかるの

逆にストーリーが気に入ってるのは
「泣きっつらにハニー/栗田有起」かな
突然の不幸で家計が火の車になり
学校に通いながら働きに出ることになった少女の
アルバイト先の店長へのあわーい恋心
でも店長、ゲイっぽい

そしてなによりコレ
あちこちで書かれてるけど「日をつなぐ/宮下奈都」
もう、本作に尽きる
赤ん坊を抱え、ひとり夫の赴任先で育児に追われる女性の
リアルすぎる閉塞感と虚無感
うちのオフクロがこんな感じだったらしいので
自分はわりと共感を覚えるんだけど
たぶん世の多くの男性は気づかないし気づけない
なんでこの人、無名なんだろう

どれも一筋縄じゃいかないラブストーリー
恋愛小説に甘さだけじゃなくて
ほろ苦さも求める人にはおすすめです





posted by クロルデン at 12:07 | TrackBack(0) | 共著作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。